コラム

痩身も大事だけど内側はもっと大事

私たち女性のダイエットへの関心は、いつも心の中心に。

良いと聞けば何でもトライした20代、結構、無茶もしていました(笑)。
だけど、各都道府県の消費生活センターに届けられる苦情の、ワースト10の常連は、今もダイエット食品。

「賢いダイエット」を考えるなら、まず「身体の健康」が大切と考えています。

1 ダイエットは最大の関心事!?

私たち女性は、「あれ、すこし肥えた?」

なんて無神経な男性からの言葉に、それは、それは"ショック"を受けます。

さらに

「間食が多いんじゃない?」
「我慢できないの?」

さらに太っている事が、怠け者のように思われたらたまったもんじゃありません(笑)。
その時、あなたはどうされるでしょう。
友人にアドバイスを求めたり、ネットで効果的な情報を求めたりしますよね。

ネットで「ダイエット」検索すると

「食べても○!」「ドンドン食べて、グングン燃やす!1ヶ月で-12kg!」
「アミノ酸が燃焼!」「溶かして締める!ウエスト10cmも減」

なんて、すごいフレーズが目に飛び込んできます。
「ほんとかな?」と思いつつも。
「この人が1ヶ月で-12kgなら、わたしでも-5kgならいけるかも」。
よし買ってみよう!

こんな調子で、なんども繰り返していませんか?実際、30歳くらいからは、ほとほと嫌になるか、ノリと勢いを楽しんで(笑)買いつづけるかだと思います。

2 女性には脂肪が多い。そしてホルモンの影響は男性と比較にならない

そもそも女性の体は、男性よりも脂肪が多いですよね。

そう。男性には出来ない役割、出産のために女性は日頃から、カロリーを貯めておく必要があるんですね。お腹の中の赤ちゃんの分までしっかりと。

また、女性は体のコントロールにホルモンによる影響をたくさん受けています。
女性は、赤ちゃんのときから一生のうちに排卵する数百個の卵子を体内に抱えて誕生し、そして、生理が始まると28日周期の繰り返しを実に巧みに、ホルモンの分泌によって行っているんです。

体の中で複雑な働きをコントロールする女性ホルモンはとっても重要な役割なんですね。

※余談ですが、私たち女性と男性の違いは、体型やホルモンの違いだけでなく、味覚や視覚に大きな違いがあるのをご存知ですか?

実は、食べ物の味を感じる舌の表面にある「味蕾(みらい)」という組織ですが、男性のほうが多いんです。

だから、昔から板前さんやコックさんのほとんどが男性なのかもしれません。

反面、視覚の方はというと、男性は「生まれつき」色覚の弱い人が多く、女性の20倍以上ともいわれています。女性がおしゃれに敏感なのは、そのせいかもしれませんし、さらに、美しいものに出会ったときの感動の声が大きいのもそんな理由からかもしれませんね(笑)。

3 体を活かすために食べるだけじゃない

「痩せたい!」 で・も、「食べたい!」

あなただけではありません。だれでも思うこと。
ここで考えるのは「食べる事って、何だろう?」
カロリーを摂取するだけがお食事ではありませんよね。

「大切な人と、素敵なディナー」
「仲の良いお友達と"評判"のお店で楽しいおしゃべり」
「お世話になった人を招待してのパーティー」

そのとき、美味しいそうなお料理を目の前に
「私はダイエット中だから、ちょっと・・・」と我慢するのは「ツライ!」ですね。

では、お食事をしっかり楽しんで、はたして、ダイエットできるのでしょうか?

4 体の健康を第一に、賢いダイエット

ダイエットで手っ取り早いのがカロリー制限ですが、ひどい食事制限をすることで、本来、筋肉を保つのに必要なたんぱく質や骨に行き届くはずのカルシウムなどが不足してしまうのは大変危険な事なんですよ。カルシウムはトシを取ってから補充しても、骨に付かないのです。

カルシウム量は10代がピークで、20代から減り始めるので、若い時に蓄えをしておかないといけません。骨のカルシウム量は大体、体重に比例しているそうで、ポッチャリの方に多く、スリムの人に少ないようです。将来、背中や腰が曲がったり骨粗鬆症大腿骨頚部骨折なんて、嫌ですよね。

※そもそも、日本の女性の体重は適正よりも軽すぎて、将来の骨粗鬆症予備軍が多いそうです。適正体重の算出は、身長-110程度。体脂肪率は女性で25%前後、男性なら20%前後が適正。

そんな危険なダイエットなのですが、女性としては常に体重のことが気になるもの。5大栄養素(糖質〈炭水化物など〉、脂質、タンパク質、ビタミン、ミネラル)を損なわないように賢いダイエットをしたいものです。

だから「低カロリーで高栄養!」といったダイエット食品は、栄養補助を兼ねていますからいいんですが・・・味気ないですよね。

さらに、ダイエットを頑張って目標の体重になったとしても、ホッとして以前の食生活に戻したとたんに「リバウンド」を受けて、以前の体重までアッと言う間に戻ってしまうこともありませんか。

これは、ダイエットによる脂肪分の減少と合わせて、筋肉の量まで減らして基礎代謝を小さくしてしまうからです。 脂肪を燃焼させる基礎代謝は筋肉の量にも深く関係しますので要注意!

やはり、健康的なダイエットは「運動」による「脂肪燃焼」と基礎代謝力をキープするのが一番!

5 伝統の日本食が脂肪バランスに!期待と注目を集める!

今、粗食といわれたころの日本食が、欧米から「太らない食品」と注目を集め、スーパーマーケットでも「驚異の野菜」とパッケージに書かれて「えだ豆(大豆)」などが飛ぶように売れているのをご存知でしょうか?

えだ豆には、健康番組でも話題の大豆イソフラボンが入っているからです。中高年からの女性の健康維持に期待が高まっていますが、脂肪バランスにも注目されているんですよ。
その注目のヘルシーな日本食ですが、これも、なかなか摂れていないのが現実。

昔から

「青魚たべなさい」「納豆やお豆腐たべなさい」
「味噌汁も具を残しては・・・」など、よく言われたものです。

私たち日本人女性は、世界中の多くの国から

「肌のきめが細かい」「スマート小柄で」「しぐさがエレガント」

と羨ましがられ、さらに平均寿命は85歳以上、1985年からは19年連続で世界一の長寿国としてその名をはせています。

でもその名を轟かせたのは、いまの私たちでなく「大正・明治生まれ」の女性と言われています。

6 今、日本食の3成分が注目!

日本食の良さが見直され、その力が注目されています。ここでは、古来より日本人に親しまれてきた伝統の食材である魚と大豆、そして、発酵食やお酒の醸造に欠かせない成分として日本の食文化をさせてきた麹について紹介します。

【1】青魚パワーでいつも健康に 過ごすイヌイット(旧称:エスキモー)

  • まずは海の幸「魚」、あなたはお好きでしょうか?

    週に3食以上食べていれば多いほうといわれています。

    私たちの先祖がまだ、家畜を食べないころのこと。綺麗な海に囲まれた日本では、とても美味しい魚が、たくさん捕れたことでしょう。ダイオキシンや水銀の心配などありません。アミノ酸(たんぱく質)や脂肪分などの栄養として、滋養に満ちた魚は、日本の食卓に無くてはならない存在でした。

中でも青魚であるハマチ、イワシ・サバ・サンマに多く含まれる「EPA(エイコサペンタエン酸)」「DHA(ドコサヘキサエン酸)」は、私たち人間には必要なのに、体内では作る事ができず、食品から摂らなければならないから、必須脂肪酸と呼ばれています。

その「EPA」「DHA」に注目したデンマークのダイヤベルグ博士たちは、グリーンランドに住むイヌイット(旧称:エスキモー) を調査しました。
イヌイットは、寒い寒い国で生活し、脂の多い肉食中心であるにもかかわらず、いつも元気に、健康に過ごしているというのです。

博士たちの調査によると、イヌイットは、体に必要な脂肪分を「魚」や「魚を大量に食べるアザラシ」から摂っていたことが判かったそうです。そもそも、牛や豚をはじめとする「動物の脂」は、動物より体温の低い人間の体の中ではドロドロになってしまうとのこと。

一方、冷たい水の中でも「スイスイ」と元気に泳ぎ、固まらない青魚の「魚油」は、魚よりも体温の高い人間の体内でも、当然、固まらないのです。

血中脂肪におけるEPA含有率

国内でも同じような事がありました。千葉大学の調査によると、漁業中心の海岸地域の人は内陸地域の人に比べて血中のEPA濃度が高いとのこと。

「DHA」とは、これも人間の体にとって必要不可欠な栄養素です。人間の脳、目の網膜、神経、心臓、精子、母乳に多く含まれています。このDHAも体内で作ることができません。

<安心して食べられなくなってきた魚介類>

素晴らしい作用をするEPA・DHAです。たくさん食べなくては!

ところが、 2003年12月にFDA食品医薬品局(アメリカの厚生省)が、魚に混入する水銀のため、まぐろ・さわらなどの魚をあまり摂りすぎないようにとの警告文を発表しました。

また最近ではダイオキシン蓄積も問題になっています。これらのことは特に、「赤ちゃん」がお腹にいる妊婦さんには要注意だと思われます。
魚をたくさん摂ると、生まれてくる子供が賢くなると報告されているだけに困ってしまうところです。

一方、日本では2003年6月3日に厚生労働省から、妊産婦を対象に、メカジキ、キンメダイは1回60~80gとして週に2回までの摂取が望ましいなどの「注意事項」が発表されています。

ただ、いわしや鮭など寿命の短い魚には水銀などの重金属は蓄積しにくいので、安全だとといわれています。


【2】紅色をしている紅麹が注目!

  • 次は麹です。
    最近、健康雑誌などで話題の紅麹ですが、これは米などのデンプン質に麹菌を繁殖させたものです。

    麹は、日本酒や醤油、味噌などの製造に無くてはならないものですね。これも、日本人の生活に深く根づいてきました。原料である麹の研究はあまりされていませんでした。

麹菌の胞子によって、黄麹、紅麹、黒麹に分けられますが、紅麹は「きれいな紅色」をしていることから、中国や台湾では紅酒や紹興酒などの醸造に用いられていて、古くから珍重されていたといいます。

国内では長寿沖縄の伝統料理「豆腐よう」で使われていることが有名ですね。

特有の「甘~い香り」がします。

今では健康食品の素材の他、食パン、お味噌への配合も盛んになってきました。

【3】大豆イソフラボンは女性に注目の成分です。

  • 3つ目に大豆食品である豆腐や納豆。
    これも昔から、良質なアミノ酸(たんぱく質)として親しまれてきました。

    驚くことに、味噌は、麹を使った発酵によって、必須アミノ酸8種やビタミンを含んでいるんです。
    味噌汁が日本人の健康維持に無くてはならない一品だということがうかがえますね。

その大豆に含まれるポリフェノールの一種である大豆イソフラボン。これは大豆の胚芽にわずか2%しか含まれていない希少な成分で、注目されています。

大豆イソフラボンは一日に40~50ミリグラム摂取するのが理想といわれていますが、これがなかなか、毎日の食卓に、豆腐や味噌汁が上る家庭は少なくなってきたのが現状です。

昔から良いといわれた「日本食」。色褪せない伝統に目を見張るパワーを感じます。いま一度、食生活を見直してみたいと思うのは私だけでしょうか。

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